Category: 09:塗装
車の塗装はボディの素材である鋼板の錆びを予防し、美観を整えることに役立ちます。塗装は下塗り、中塗り、上塗りの三重構造になっています。下塗りはボディと塗料のなじみを良くし、錆を防ぐためにも大きな効果を発揮します。中塗りは下塗りの表面を平らにし、上塗りの美しさをだす役割を持っています。そして、上塗りはソリッド塗装とメタリック塗装があります。メタリックはベース塗料とクリアー塗料に分けられ、このベースの色で車の色が決まります。このベース塗料だけを使うのがソリッド塗装です。メタリック塗装ではベースにアルミ片を入れて上にクリアー塗装で表面を保護したものです。下塗りから上塗りまで平均0.15mmの厚みしかありません。
高級車のベンツは、日本において、その塗装評価は高くないそうです。それは、彼らの技術が低いのではなく塗装の基準が異なるからです。日本は四季がはっきりしていて色に対して細かい感覚を持っているので日本車の塗装は細かいそうです。また、最近、ポロの車体の色が倍増したそうです。これにより、顧客の色に対する要望により答えられるようになったそうです。以前はデザインに関係なく、流行色ということで塗装を決めていました。しかし、最近ではスタイルによって色を決める傾向にあります。トヨタ自動車ではスタイリングのデザイナーの他に、カラーデザイナーがいて、塗装の色を変えることで車のイメージを変える手法を取り入れたモデリングが行われるようになっています。スタイリングによる陰影の付け方によって、同じ色を塗っても明度が変わってくるので、スタイリングと外色が密接に関係し、それによって微妙な変化を付けることが多くなりました。
特に、小型車ではこの傾向が強いようです。小型車はスタイリングの自由度が少なく、価格も安く、量産を前提にしなければ成り立たないのですが、しかし、同じスタイリングのクルマが道路に溢れると、消費者の購買意欲は落ちてしまう。それを避けるために、外色が異なればスタイリングが同じでも受ける感じのスタイリングを重視しているようです。設備面では、外色の多色化に対応した設備が必要となるとともに、低コストで多色化に対応できることが必要になってきました。同じラインで多品種を流している工場では、既存設備にある色を塗ることから、車種ごとに選んだ色を塗る必要になるでしょう。
塗装工場は次の4つの工程からできています。
前処理+下塗り塗装
塗装の障害となるのは錆と油です。鋼板に発生する錆は、鋼板の品質の向上等と防錆油によって防いでいて、前処理工程では少量の錆しか前提として処理していないようです。一方、油は防錆油やプレス加工時、特に絞り加工を行う時、潤滑油として使用しています。前処理はこの油をとる脱脂工程と、塗装が鋼板に付きやすくするための表面調整としてリン酸化皮膜の作成の2つであります。電着塗装は1963年にアメリカのフォード社が、自動車ボディの下地塗装に採用して以来、急速に全世界の自動車工場に普及しました。電着塗料の原理は電気メッキと同じであり、タンク中に水溶性または水分散形塗料を入れ、塗装する伝導性被塗物である自動車ボディを浸漬します。
自動車ボディを陰極(-)とし、タンク陽極(+)とし、この間に通電すると、荷電を持った樹脂粒子は電気泳動によって自動車ボディ面に移動して析出していきます。電着塗装開発の初期には、アニオン形が主流であったが、現在では防食性に優れ、つきまわり性が向上したカチオン形に替わっています。自動車ボディ作製段階で最も多く使用するスポット溶接では、溶接面の周囲に微小ながら隙間ができます。電着塗装面では電気抵抗が上昇し、抵抗の少ないところに塗料が析出していって、つきまわり性が向上してゆくのです。その後、電着槽から引き上げられた自動車ボディは水洗して余分な塗料を除去して、焼き付けを行います。
シーリング
スポット溶接では板金部品と板金部品の間に、微細な隙間ができます。その隙間から室内への水漏れ防止のために、ビニール樹脂を主としたシーリング材で目止めを行うのです。同時にタイヤハウス内等に飛び石等による塗装の剥落防止のためにアンダーコートを塗り、シーリングとアンダーコートは大部分が自動化されロボットで塗られます。 また、フロアーに固有振動や共鳴を防ぐためのサイレンサーとして、防振材を敷く。以前はアスファルトシートとも呼ばれていたが、今はPVCとも呼ばれ名前のとおり塩化ビニールでできているのです。そして、その後シーリング炉で焼付けを行い、樹脂をボディに硬化させる作業に入ります。
中塗り塗装、塗り塗装
中塗り・上塗りは安定した塗装面を得るため、専用のブースの中で静電塗装機を使って行っています。静電塗装機は被塗物、つまり自動車ボディを陽極(+)に、塗装噴霧装置を陰極(-)として、この間に数10kvの高電圧を加えて静電界を形成してゆきます。塗料粒子を(-)に帯電させて噴霧すれば、静電引力によって被塗物に吸着されます。これにより塗着効率とつきまわり性が向上するのです。
以上で車体の工程が終了し、車体が出来上がります。次に自動車の心臓部といえるエンジンの製造工程を紹介します。
高級車のベンツは、日本において、その塗装評価は高くないそうです。それは、彼らの技術が低いのではなく塗装の基準が異なるからです。日本は四季がはっきりしていて色に対して細かい感覚を持っているので日本車の塗装は細かいそうです。また、最近、ポロの車体の色が倍増したそうです。これにより、顧客の色に対する要望により答えられるようになったそうです。以前はデザインに関係なく、流行色ということで塗装を決めていました。しかし、最近ではスタイルによって色を決める傾向にあります。トヨタ自動車ではスタイリングのデザイナーの他に、カラーデザイナーがいて、塗装の色を変えることで車のイメージを変える手法を取り入れたモデリングが行われるようになっています。スタイリングによる陰影の付け方によって、同じ色を塗っても明度が変わってくるので、スタイリングと外色が密接に関係し、それによって微妙な変化を付けることが多くなりました。
特に、小型車ではこの傾向が強いようです。小型車はスタイリングの自由度が少なく、価格も安く、量産を前提にしなければ成り立たないのですが、しかし、同じスタイリングのクルマが道路に溢れると、消費者の購買意欲は落ちてしまう。それを避けるために、外色が異なればスタイリングが同じでも受ける感じのスタイリングを重視しているようです。設備面では、外色の多色化に対応した設備が必要となるとともに、低コストで多色化に対応できることが必要になってきました。同じラインで多品種を流している工場では、既存設備にある色を塗ることから、車種ごとに選んだ色を塗る必要になるでしょう。
塗装工場は次の4つの工程からできています。
前処理+下塗り塗装
塗装の障害となるのは錆と油です。鋼板に発生する錆は、鋼板の品質の向上等と防錆油によって防いでいて、前処理工程では少量の錆しか前提として処理していないようです。一方、油は防錆油やプレス加工時、特に絞り加工を行う時、潤滑油として使用しています。前処理はこの油をとる脱脂工程と、塗装が鋼板に付きやすくするための表面調整としてリン酸化皮膜の作成の2つであります。電着塗装は1963年にアメリカのフォード社が、自動車ボディの下地塗装に採用して以来、急速に全世界の自動車工場に普及しました。電着塗料の原理は電気メッキと同じであり、タンク中に水溶性または水分散形塗料を入れ、塗装する伝導性被塗物である自動車ボディを浸漬します。
自動車ボディを陰極(-)とし、タンク陽極(+)とし、この間に通電すると、荷電を持った樹脂粒子は電気泳動によって自動車ボディ面に移動して析出していきます。電着塗装開発の初期には、アニオン形が主流であったが、現在では防食性に優れ、つきまわり性が向上したカチオン形に替わっています。自動車ボディ作製段階で最も多く使用するスポット溶接では、溶接面の周囲に微小ながら隙間ができます。電着塗装面では電気抵抗が上昇し、抵抗の少ないところに塗料が析出していって、つきまわり性が向上してゆくのです。その後、電着槽から引き上げられた自動車ボディは水洗して余分な塗料を除去して、焼き付けを行います。
シーリング
スポット溶接では板金部品と板金部品の間に、微細な隙間ができます。その隙間から室内への水漏れ防止のために、ビニール樹脂を主としたシーリング材で目止めを行うのです。同時にタイヤハウス内等に飛び石等による塗装の剥落防止のためにアンダーコートを塗り、シーリングとアンダーコートは大部分が自動化されロボットで塗られます。 また、フロアーに固有振動や共鳴を防ぐためのサイレンサーとして、防振材を敷く。以前はアスファルトシートとも呼ばれていたが、今はPVCとも呼ばれ名前のとおり塩化ビニールでできているのです。そして、その後シーリング炉で焼付けを行い、樹脂をボディに硬化させる作業に入ります。
中塗り塗装、塗り塗装
中塗り・上塗りは安定した塗装面を得るため、専用のブースの中で静電塗装機を使って行っています。静電塗装機は被塗物、つまり自動車ボディを陽極(+)に、塗装噴霧装置を陰極(-)として、この間に数10kvの高電圧を加えて静電界を形成してゆきます。塗料粒子を(-)に帯電させて噴霧すれば、静電引力によって被塗物に吸着されます。これにより塗着効率とつきまわり性が向上するのです。
以上で車体の工程が終了し、車体が出来上がります。次に自動車の心臓部といえるエンジンの製造工程を紹介します。